これがボクだよ
怖いがいっぱいの風音
人が怖い
お外が怖い
そうじ怖い
お風呂怖い
大きな音が怖い
大きなもの、動くものが怖い
お腹を見せて寝てる姿も数えるほどしか見たことありません。
一回、嫌だったこと、怖かったことは
ものすごく覚えているんです。
最初なかなか私も信用してもらえなくて
初めて膝に乗った時
お耳を後ろに倒して駆けてきてくれた時
あの嬉しさ!しっかり覚えています。
10歳になった今でも
私以外の人には慣れなくて
吠えるし、唸るし、噛もうとするし…
私を守ろうとしてくれてるみたいです。
犬は飼い主次第…
もっと穏やかに風音が過ごせるように
犬の専門家の友人のカウセリングを受けて
色々やってみています。
けどなかなか上手く行かなくて…
「風音と本当に心が通い合えているのかな
風音は、本当に幸せなのかな
風音ごめんね、ねえねえのせいだよね…」
風音を撫でながら自分を責めはじめていました。
そしたら…
「これがボクだよ」
って、心の中に聞こえたんです。
あっ…そっか、これが風音なのか。
風音のふわふわの毛を撫でながら、涙が出てきました。
そうだよね。そうだよね。
色んな人がいて、色んな犬がいて
色んな関係性がある。
べたべたする訳じゃないけれど
何でも分り合えているような
まるで自分の一部のようだった‘たくと’
甘え上手、いつもそばにいる天真爛漫な‘優輝’
つい比べていたのかもしれません。
甘えてほしいな、もっと心を開いてほしいな
けど、そうだよね、風音は風音だよね。
そして風音としか築けない関係があるんだよね。
犬は鏡。
風音は、ある時期の私にそっくり。
愛しているよ
ずっとずっと大切だよ
風音に合ったやり方を探そう。
私は風音の安心の場所でいよう。
だから私が私の人生を楽しんでいよう。