帰省 3 ~家族~
一年前の年末年始。
うちの実家では、初めてけんかのない時を過ごすことが出来ました。
その時に宣言した通り、私はアコーディオンを始め、それを持って帰り、家族の前で披露しました。
そして、二年目のけんかのない年末年始は、歌や踊り、皆で一緒に歌ったり、お腹が痛い程の笑いのある、また初めての時間になったのです。
気難しく、笑わなかった父が、一人お酒を飲まないのに、一番ノリノリでした。
父の変な踊りと歌に皆が大笑いました。
家の光は、チャムしかいなかった。。。
でも、一人一人が光になっている。。。そんな風に思いました。
アコーディオンを形見でもらった祖父の妻である祖母にも
祖父の歌‘あいしてるの音’を聴いてもらいました。
「そんなことでは、やっていけんぞ」
と言っていたおじさんが
「好きなことでやって行くのは良いことや。頑張れ。」
と言ってくれました。
犬猿の中のような親戚のおじさん、何年も話していないのに
「あっこは可愛い。可愛い。」
と何度も言ってくれ、一緒にお酒を飲みました。
「こっちで、コンサートをできんか」って。。。
101歳になる曾おばあちゃんにも聴いてもらいました。
あんまり聴こえなかったみたいだけど、すること、それが大事ですよね。
父の弟さんは、私のCDを全部持っていて、いつも車で聴いてくれてるんですが
「アコーディオン持ったら、ガラッと変わった!!良いわ~!!」
って、祖母と一緒にものすごく喜んでくれました。
変わり者なので、煙たがられてる存在なのかなと思っていたけれど、続けていると、こんなこともあるんですね。
皆が歌を喜んでくれて、応援してくれました。
父が「どうでも良いと思ってたけど、家族愛が一番大事なんやなあって最近気付いた。お母さんを大事にしたい」ってそんなことを言っていて、泣きそうでした。
母は、調子が悪いのに、色々たくさんおせち料理を作ってくれました。
本当、色々あったし、今でもすべて完璧な訳でもなく、きっとこれからも色々あります。
一人一人違う人間で、その時のそれぞれの状況や心も違います。
どれだけ、それぞれを尊重したまま、愛し、それでも振り回されずに自分の気持ちをキープ出来るか…
家族は学びがいっぱいなんだなあと改めて思います。
でも、ここが始まり。。。
決して切れない絆。
戻る場所。
やっぱり、家族なのですね。
温かい気持ちと「ありがとう」をきっと皆が持てたと思うんです。
すご~く、時間がかかったけれど、うちの実家にも歌と笑顔が溢れました。