染矢敦子ブログ Tender wind

〜やさしい風が吹いてきた〜

私のひいおばあちゃん その1

ひいおばあちゃんは103歳。

101歳のお正月、おばあちゃんは
「いつの間にか、こんな歳になってしもうた。けど、まだ今年は死なんような気がするわあ」と笑っていた。

毎日、散歩をして、小物を手作りしていた。

そして、今、病院に入院していて、会いに行って来た。

私の顔を見た途端、おばあちゃんは満面の笑みを浮かべた。
一緒に行った祖母と母が驚いていた。
色んな人が会いに来たけれど、これが入院して初めての笑顔だったそうだ。

「こんな子供みたいな顔…久しぶりに見たわあ」
娘である祖母が驚いていた。
何で、私なんだろう?

特に仲が良かった訳でもないし、子供の頃の私は笑わなかったし、正当なことを言うので可愛げもなく、親戚にも煙たがられていたはず。
いつからだろう。
色んな人との関係が変わっていた。

ただ大事だなって、思うようになった。
父、母、祖父、祖母、ひいおばあちゃん、ご先祖様。
血のつながり、私を知ってる人達。

ただ大事。それだけ。

そして今回も私はただ会いたかっただけ、ただそれだけ。。。
上手なことも言えないし、この場面でこの言葉っていうのも分からないし、何をしたら喜んでくれるか分からない。
ただ「あっこ、来たよ」なんて言うことしかできない。
情けない私。。。

でも、おばあちゃんは、ものすごく喜んでくれた。
だから私もものすごく嬉しかった。

「あっちゃんの歌は、良いらしいなあ」って、私が一番大事にしてる歌の話を切り出してくれた。覚えててくれた。
嬉しかった、すごくすごく嬉しかった。
「勉強せんといけんで。勉強はずっとしていかんといけん。」

「あっちゃんの歌は聴けんかったなあ。」
何だか泣けて来て、おばあちゃんの手をにぎった。
「退院したら歌いに行くから。。」

「真剣、良い歌を歌って行って下さい。103歳のばあちゃんが言ってたってな。。。」
おばあちゃんは、握った手に力を込めた。思った以上に強い力。
パワーを送ってくれたのかな。

               つづく