染矢敦子ブログ Tender wind

〜やさしい風が吹いてきた〜

大切な友達、ありがとう

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大切な友達が昨日、亡くなりました。

病気でした。

 

出会って9年。

 

病弱でひどい皮膚炎の愛犬たくとが、健康で過ごせるきっかけをくれた人。

 

犬や猫が大好きで、犬や猫の話ですぐに鼻を赤くして涙ぐんでいました。

 

ワンワンライブも応援してくれました。冬でも裸足にノースリーブのワンピースで歌う私に、毛糸のパンツをプレゼントしてくれたこともあります。

2010年のどん底、生きて行くのがやっとの時、残された20周年コンサート。チケットを10枚、買ってくれました。当日も裏方で手伝ってくれました。

 

macに詳しい人を紹介してくれて、その出会いがあったから、私はパソコンで音源を作ることを始めることができました。その彼から昨日、電話をもらいました。

 

なかなか人と上手くやっていけない私が、一生関わりたいと思った人。

彼女は私をそめやんと呼んでいました。

 

ものすごい美人でみんなに優しくて、でもちょっと天然で…

出会ってからの数年間は毎日のように連絡をとって、よく会っていました。

ある時、いつも優しい彼女が強い口調で言ったことがあります。

「それで、そめやんは、どうしたいと?!」

それが胸に突き刺さって、それから私は自分の心に、自分の気持ちを聞くようになりました。

 

今の人権コンサート、いのちのコンサートがあるのも、そんなきっかけをもらった彼女との出会いがあったからです。

 

すぐ落ち込む私に気づいて、よく電話をくれました。

「だいじょうぶ、って言う時、そめやんは大丈夫じゃないもんね」

 

彼女が言ってくれたことで大切にしている言葉がたくさんあります。

 

彼氏ができたことをとても喜んでくれた時

「そめやん、私や友達に相談したり、ぐちったりして、それで解決したつもりになったらいけんよ。彼とのことは彼とちゃんと話さんとね」

とても、ハッとして、それから心がけて、今ではしっかり私に染み付いたこと。

 

結婚の報告をしたら、最初にお祝いをもってきてくれたのが彼女でした。

先日の25周年コンサートには一番大きな花を贈ってくれました。

 

良い思い出もいっぱいあるけど、いっぱいダメ出しされて、毒舌だったんですよ、彼女。

最後にコンサートに来てくれたのは2012年のRooms。すっごいきついダメ出しがあったなあ。いつかコンサート「良かった!成長したね」って言ってもらうぞって思ってた。

 

良いことばかりじゃない

とても密に関わってた時期があるから、つらかったことも、腹の立ったこともある。けど、生きてたからね、そんなことは今にくらべたら、つらさになんか入らない。

 

 

最後に会ったのは一ヶ月前ぐらい。

彼女は歩けなくなっていました。

 

「どうしたいと?!そう言ってくれたから、今の私があります。今はどうしたいか分るようになりました。感謝してます。」

 

それだけは伝えたくて…

「私はどうしたらいいか分らんよ」と彼女は小さく言いました。

「パワーをちょうだい」握りあった手。

 

パワー、あげれなかったな

私はたくさんのものをもらって、本当に彼女との出会いは大きかったけど、私は彼女の為に何もすることができなかった。

 

芸術家を応援したい

 

そう言っていた彼女の周りにはそういう人が多くて、だから私は私で頑張ってるとこを彼女にみてもらうことしかないかな。それは直接彼女のためになんかならないけど、それしかない。

 

悲しくて悔しくて、でもまだ何だか信じられなくて

そめやん!って声がまた聞ける気がする

 

なかなか褒めてくれない彼女が好きだった歌

猫の散歩中につい口ずさんでいたという歌は

一期一会と、風と走る

 

今頃、雪と一緒に猫や犬達と一緒に風を切って走っていますか

 

ありがとう、ありがとう

言葉じゃ足りないくらい、ありがとう