染矢敦子ブログ Tender wind

〜やさしい風が吹いてきた〜

声と感謝すること

IMG5_0029

 

海外の有名なシンガーがこんなことを言っていました

(メモってないので正確ではないです)

 

家族はみな歌がうまい訳ではない

僕が天使の歌声と言われるのは

親から受け継がれたものではなく

自分が努力をしたからだ

 

それを聞きながら

親に感謝しなければならない教えのようなものがある

日本の若者がこんなことを言ったらどんな風に思われるんだろうと考えました

 

私もコンサートの後

「良い声ね、ご両親に感謝しなきゃね」と言われることがあります

 

もちろん、親には感謝なので「そうですね」と言いますが

なんとな~く、もやっとした気持ちも残っていることに気づきました

 

 

私は声、歌に劣等感がありました

歌うことが大好きで、いつか自分で作った歌を歌うのが夢だったけど

中学の時、音楽の先生に「歌が下手」と言われた過去があるからだと思います

 

人前で歌いはじめてからも否定的なこともたくさん言われました

その度に落ち込んで、努力して、でも思うようにできなくて、また落ち込んで、だけど歌をやめることは考えられなかった

自分をダメなやつだなと思いながら、それでも歌い続けてきました

 

良い声とか、あまり分らないです、正直…

昨年、尊敬し信頼できる音楽の先生に出会えて

ダメだと思っていた、直したかった部分がダメじゃない

ただの個性で、良さでもあると知って心が軽くなったけど

ずっとずっと、自分の声のこと、歌のことで悩み続けてきたんです

 

そんな今までの経緯があって

親にもらった声に感謝しなきゃね

って言葉に、もやっとするのかなと思いました

 

 

けど…それだけじゃなかったんです

ちょうどそのシンガーの言葉を聞いた日、実家から野菜が届きました

 

歌で生きていくと言っても

お金の部分ではとても大変でした

 

それでもなんとかやってこれたのは

実家で作ってる野菜や、知り合いが作っているお米や

時には母の手作りのおかずやお肉やお魚を送ってもらっていたからだと思います

 

厳しい言葉も

歌を続けることへの反対もありました

けど、ずっと私は歌う為の身体を支えてもらっていた

 

生んでもらったこと

この声をもらったこと

それももちろん感謝なんだけど

その瞬間は記憶にないからかな

 

こうして歌を応援し続けてもらった

そのことの方が私の中で、ぐっと泣きそうになるくらい

自分の中から溢れてくる感謝なのです

 

母の笑顔、母の言葉

しがみついて泣いた日

大人になって初めてハグした父、その時の言葉

ふと思い出すいくつもの場面

その度に、こみ上げる感謝の気持ち

 

私の為に野菜を取る父

箱に詰める母

宅急便には一緒に持って行くのかな

想像するだけで、ありがとうで胸が熱くなってきます

 

誰かに言われて気づく感謝

自分の中から溢れる感謝

 

こうして誰かに読んでほしくて書く感謝はまた

私の中の幸せな感謝をむくむく大きく膨らませてくれます

 

今日も読んでくれて、ありがとう